情シス(IT部門)と社内SEの違いは?イラスト付きで一挙解説

情シス(IT部門)と社内SEの違いは?イラスト付きで一挙解説

情シス(IT部門)と社内SEの違いは?イラスト付きで一挙解説

多くの情報システム部門またはIT部門の説明は、残念ながらどれも情報が断片的・部分的です。情シスの説明をしようとすると、企業によって情シスの形態があまりにも違いすぎていて、なかなか定義するのが難しいと言うのが背景にあります。

情シスとは、自社のシステム・IT機器・ネットワークなど、「情報システム」に関する業務全般を担当する組織です。

社内SEとは、自社のために働いているシステムエンジニアのことを言います。社内SEは自社のために働いていれば所属部署は関係なく、全て「社内SE」と呼ばれます。よって、情シスはもちろんのこと、情シス以外の部署にも社内SEと呼ばれる人はいます。

余談ですが、社外のために働いているエンジニアを「SE」とよびます。

※社内SEとSEの違いを知りたい方はこちら

一般的な情シスと3つのタイプの情シスをイラスト付きで説明

一般的な情シス

一般的な情シスはその名の通り、本社にコストセンターとして総務部や財務経理部等と一緒に存在します。

情シスの説明が難しいのが、会社の規模によって情シスと言う組織の役割が変わってくるとういこと。会社規模から見た場合、3つの情シスの種類に分けられます。(詳細はこちらを参照ください)

情シス:直接支援中小企業型

この例は総務部の中に「システム担当」として存在する形です。情シスという機能をひとり、もしくは数人ででおこなう組織形態です。

情シス:IT全部一般型

ある一定規模の会社であれば、この形が多いはずです。「部」として存在する情シスの形体です。

情シス:基幹中心大企業型

大きい会社の場合の情シス形体です。基本は「IT全部一般型」と変わらないのですが、各事業部にもシステム担当がいて、事業部のシステムをみます。結果として、情シスは人事・財務・会計・給与やPC、ネットワークといった会社全体で利用するシステムとインフラを見る形です。

情シスと社内SEの違い【情シスで働く人=社内SEではない】

多くの場合、情シスで働く人を社内SEといいます。では、「情シスで働く人=社内SE」なのかと言うと、答えはNoになります。

会社が大きくなってくると、システムもそれに比例して増えます。その中には、情シスが責任を持たないシステム、知らないシステムもあります。

例えば、実店舗で事業をおこなっている事業部がECサイトを事業部主導で立ち上げたりとか、事業を効率的に回すための業務システムだったりとか。それらシステムの面倒をみるために、事業部所属のシステムエンジニアがいたりします。この情シスに所属しない人も社内SEと呼びます。

最近では、DX推進部みたいな形で社長直下で「攻めのIT部門だ」といって部門ができたりしますが、そこでエンジニアとして働く人がいる場合は、その方も社内SEになります。つまり、社内SEとは自社のシステム・IT全般のために働くエンジニアのことをそう呼びます

【おまけ】情報システム子会社ができる理由

会社経営ではコスト削減はどこの会社でも経営課題です。そんな中、一部の経営陣は考えるのです。情報システムに関するお金をもう少し抑えたいな・・・あ!いいこと思いついた。情シスがやっている開発とか運用・保守を他社にも売ることができればプロフィットセンター化できるじゃん。

よし、いっちょ情シス部門を子会社化したろ。ぜひ、お金稼いでちょうだい。親会社としては「アウトソース」という形になるから、事故なくちゃんとやってね。これが、情報システム子会社ができる経緯です。

他社にも売ってお金を稼ぐと言うことが根底になるので、多くの場合は企画だけは親会社に残ります。外販が進まないと、お客様はずーーっと親会社になります。


情シスは組織、社内SEは自社のために働くエンジニアです。これが理解できると情シスという組織がやらなければならないこと、そこで働く社内SEの人たちの仕事がだんだんと具体的イメージで理解できてきます。情シスを理解する参考になれば幸いです。

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