情シスの転職エージェントの選び方を業界構造から徹底解説
情シスの転職エージェント選びを考える前に是非押さえておきたいこと。転職エージェントの構造を考えると、あなたにあった求人が届くには「求人数 → 紹介数 → マッチ度」の3つのステップを経て届きます。また、求人を出す企業側も複数のエージェントに求人情報を提供します。
これが理解できると、結論として、あなたにあった求人が届くのは確率の問題であり、転職エージェント選びはあまり重要でないことが理解できます。
実際、それぞれの転職エージェントで違いはあります。しかし、あなたにマッチした企業の求人情報が届くかどうかが本質であると言うことを忘れてはなりません。
昨今はWebの情報がとても氾濫しています。「転職」という言葉は、電車広告での「美容」「結婚」「英語」「薄毛」「整形」といった超人気ワード。Webでの情報も、もちろんさまざまなものがあふれています。騙されないように、まずはWebの情報から説明します。
転職エージェントを選ぶ前に理解したいWeb情報の構造
まず理解したいのは、世の中の求人サイト・転職エージェントのWeb記事をそのまま信じてはいけないということ。(詳細を知りたい方はこちらをどうぞ)Webに出回っている記事を整理すると、大きく3つに分類できます、情報の信頼性が高い順に並べると、❸>❶>❷です。
- 求人サイト・転職エージェントが運営しているサイト
- アフィリエイト等で収入を得たいサイト
- 個人ブログ
❶求人サイト・転職エージェントが運営しているサイト
結論、広告記事です。情シスの説明や情シスの仕事内容、年収、やりがい、実際に転職したかたの事例などが載っています。これらを参考にするのはいいですが、全てを信じるのは危険。基本的に、良いことしか書いていません。中には正確性を欠く内容もあります。
あくまで広告記事であることを理解して読みましょう。これら記事の先にある目的は、自社の求人サイトへの誘導です。
❷アフィリエイト等で収入を得たいサイト
「転職サイトランキング」「転職サイト比較」「おすすめ転職サイト」といったキーワードで検索すると、複数の転職サイトがそれっぽい評価・比較がされているサイトです。おそらく転職される方が一番知りたい情報ではあるのですが、情報の質は悪い。
特に、評価項目やおすすめポイントは全くの感想で、根拠がわからないものが多いです。例えば、星5つとか点数がついていますが、何を基準につけているのかわかりません。
まず理解したいのは、こういったサイトは転職サイトへ誘導・登録させることにより手数料をもらうことを目的としています。シンプルでわかりやすい言葉(例:「○○の方はここがおすすめ」的なもの)はありますが、根拠がないことが多いので注意です。
❸個人ブログ
実体験を通しての情報であり、参考になること多いです。注意点があるとすると、偏った情報である可能性があるということ。一つの例として参考にしましょう。また、実はアフィリエイト広告を狙ったサイトもあります。そうなってくると、どうしても「クリックしてほしい」という思いが強くなり、事実が誇張されたりします。
転職エージェントを選ぶ前に理解したい業界構造
募集案件が皆様の目に触れるまでには大きく3つのステップを踏みます。実はこの構造を理解するのが重要で、理解できると世の中に出回っている記事は、案外どうでも良い内容であることがわかります。そして、どこを抑えるべきかがわかります。
Point1. 求人数
世の中、多くの転職エージェントが存在しています。それぞれの転職エージェントによって対応の仕方だったり転職の進め方だったり違いはありますが、本質はそこではないです。情シスの求人数をどのくらい持っているかです。
いくら大手でも情シスの求人数が0であれば話になりません。逆に小さな転職エージェントでも、あなたにあった情シスの求人案件を持っている可能性があります。
よほど小さい転職エージェント出ない限り、情シス案件は持っています。なので、転職エージェントをどこにするかは実はあまり気にすることないです。
Point2. 紹介数
次に気にしたいのが紹介数。転職をすすめると、専任の転職エージェントが必ずつきます。さて、ここで皆様が今働かれている同じ部署・チームを思い出してください。仕事ができる人・できない人、真面目な人・いい加減な人、いろんな方がいると思います。
これは、転職エージェントも同じです。しっかりと仕事をする方であれば、ちゃんと仕事をして、求人情報をどんどん紹介してくれるでしょう。
仕事ができない人・いい加減な人な場合はどうでしょうか。会社はたくさんの求人情報を持っているのに、担当エージェントが仕事ができないために紹介数が少ないといったことが発生します。
このことは、転職エージェントの会社は絶対に教えてくれないことですが、よくよく考えれば、とても普通にあることだと理解できます。
Point3. マッチ度
あなたと相性が良いエージェントの方であれば、あなたにマッチした求人を紹介する可能性は高いです。しかし、相性が悪いといつまでたっても、マッチした求人を紹介してくれる可能性は低いです。
担当するエージェントも人ですので、得意・不得意があります。持っているITや情シスの知識は人それぞれ。また、転職に関する考え方も人それぞれです。特に情シスという仕事や業務は複雑なので、そもそも理解している人は案外すくない。また、仕事ができるエージェントでも、どうしても性格や考え方が合わない人というのはあります。
転職エージェントをどう選んでいくか?
業界構造から整理した3つのポイントの数字を上げていくのが基本セオリーとなります。
「Point1. 求人数」を増やす
自分に合う求人があるかどうかの前に、まずはこの求人数という母数が大きい必要があります。となると私たちはどうするべきか?答えはシンプルで、情シスの求人を持っている複数の転職エージェントに登録して、とにかく母数増やすのが正解。なので、どこがおすすめ?は実はあまり重要ではないことが理解できるかと思います。
「Point2. 紹介数」を増やす
もしあなたが、「紹介数が少ないな」といった形で担当エージェントの仕事ぶりに疑問を持ったら、それはエージェントが仕事ができない人かもしれません。遠慮なく担当変更してもらうのが賢明です。
紹介がなければ、そもそも転職活動ができません。あなたの人生の重要な転期にもかかわらず、そんなことで時間を浪費することはないです。
「Point3. マッチ度」を高める
「いろいろと紹介してくれるけど、なんかちがうんだよな」と感じたら、それはあなたとエージェントの相性が悪いのかもしれません。その場合も、遠慮なく担当変更です。
担当変更してもらう時は、クレーム・文句を言うのではなく、「要望」をベースにしましょう。クレーム・文句といった場合、その情報は転職エージェント内で共有されるため、場合によってはあなたの印象が悪くなります。「要望」をベースとして伝えることで、ポジティブな形で伝わり、あなたによりあった担当がアサインされます。
「もう少しITに詳しい方でお願いしたい」「もう少し親身に転職の相談ができる方でお願いしたい」「もう少し希望を理解していただける方でお願いしたい」などなど。言い方ですね。
構造を知るというのは、転職を有利に進める上でとても重要です。特に転職は慣れていない方は、なかなか思うように進まないことが多いです。うまく転職をすすめるためには、転職エージェントという構造を理解すると、「おかしいな?」と思っていることがすっきりするはずです。是非、有効活用してみてください。
「情シス転職」を知りたい方はこちらからどうぞ